11月標語




 【解説】

現在の私たちの日常はものに恵まれ過ぎているように思います。衣・食・住のすべてにおいて、販売店内に所狭しと並べられた豊富な商品群を見るにつけ、あれこれと欲求も高まりがちです。普通はその欲望も、自分の年齢や生活状況に応じて、自ずから常識的な程度に抑えられ、必要な物を必要なだけ生かして使っていこうとするものです。しかし、物の豊かさにとりわけ幸福を感じる人は欲望に限りがありません。例えば、つい最近手にいれた新品の物にも、すぐに飽きがきて不満に思う人がいます。そしてまだ十分に使えるのに、より高価な別の新しい型の物などを欲しがり、そうした執着を次々と繰り返していくのです。本来は自分が主体となって自分のために使うはずの物に、自分の方が振り回され、とらわれてしまうことは愚かなことでしょう。物に愛着を持ち、十分に生かして使い、そくに便利さと喜びを感じられる豊かな心にこそ、幸福は見出されるのです。


【交通標語】

イヤホンで ふさぐな町の 声と音

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